バイクの発進でエンストしないための方法!
バイクでよくエンストしてしまう方へ。
発進時によくエンストしてしまう。
半クラッチがよく分からない。
エンストしないためのコツを教えて欲しい。
といった、「発進」と「エンスト」についてのコツ・注意点を元教習所の先生が解説します!
発進の正しい手順
まずは発進の正しい手順をみていきましょう!
1.ギアを1速にする
発進時は必ずギアが1速になっていることを確認してください。
1速以上のギアでも発進することはできるのですが、エンストするリスクが格段に高くなるので、発進は1速で行うようにします。
教習車であるCB400やNC750には「シフトインジケーター」という、何速に入っているかを教えてくれる装置がついていないので、1速にしたいときはチェンジペダルを数回踏むようにしましょう。
数回踏んでギアが下がらなくなったところが1速になります。
2.アクセルを回す
アクセルを回していなくてもクラッチだけで発進することもできるのですが、アクセルを回した状態での発進の方がエンストするリスクが低く、スムーズに発進することができます。
アクセルを回す目安については3000~5000回転が適切ですが、どれだけアクセルが回っているかよりも「回転数を一定に合わせる」ことの方が重要になってきます。
回転数が一定に合っていない状態で発進をすると最悪の場合、急発進してしまいバイクの制御ができなくなります。
タコメーターを見ながら発進するのは危険なので、回転数は音と振動で合わせられるようにしましょう!
3.半クラッチをつなぐ
半クラッチとはクラッチを緩めていき、バイクが動き始める所のことを指します。
半クラッチを使わずに一気にクラッチを離してしまうと、エンストしたり急発進することがあるので、発進時は必ず半クラッチを使いましょう。
また、半クラッチのつながり出す場所に関しては、同じCB400やNC750でもバイクによって多少の差があるので、毎時間の教習開始時に「そのバイクの半クラッチがつながり出す場所」を探すように。
4.バイクが走り出したら、更にアクセルを回しながらクラッチを緩めていく
アクセルとクラッチをそのままにしておくと、それ以上速度は上がりません。
なので、バイクが走り出したら徐々にアクセルを回し、回転数を上げながらクラッチを緩めていきましょう。
駆け足以上の速度が出れば、クラッチを離し切ってもエンストはしません。
以上が発進の手順になります。
基本的にはこの手順通りにすれば確実に発進することができます。
次に、何故バイクはエンストしてしまうのか、みていきましょう。
エンストする原因
バイクは速度が出ていない状態でクラッチを緩めすぎると、エンストしてしまいます。
このため、必ず「半クラッチ」を使わないといけなのです。
半クラッチ(略して半クラ)とは手順でも説明しましたが、クラッチを緩めていき「バイクが動き出す所」を指します。
発進でエンストしてしまうのは、主にこの「半クラッチ」を使っていないことが原因になります。
発進時は必ず、一気にクラッチを離さないように、徐々にクラッチを緩めていき「半クラッチ」を使いましょう。
指先を開いていくのではなく、指は折ったまま手のひらだけを開け閉めするイメージで操作してみてください。
エンストしないためのコツ
アクセルは確実に回しておきましょう。
発進の練習をするときに、よく教官に「アクセルを回して」と言われると思います。
理由についてはいくつかあるのですが、主にエンストを防ぐためです。
バイクは半クラッチをつなぐと、勝手に回転数が下がっていきます。
そして、速度が出ていない状態でクラッチを緩めすぎると、回転数が0になりエンストしてしまうのです。
ですので、回転数が0まで落ちてしまわないようにアクセルを回して、回転数をあらかじめ高くしておく必要があるのです。
最初は皆さん、教えられた通りアクセルを回しながら半クラッチをつなぐのですが、慣れてくると半クラッチだけでも発進することができるので、アクセルを回すのを忘れがちになります。
思いもよらない場所でエンストしてしまい、バランスを崩して転倒してしまう方も多いので、アクセルは回すようにしましょう!
検定中にエンストするとどうなる?
検定中にエンストしてしまうと、1回につき5点の減点です。
同じ場所で4回以上連続でエンストしてしまうと、発進不能とみなされ検定中止になります。
また、踏切で一時停止後、発進するときに踏切内でエンストしてしまうと、1回で検定中止になってしまいます。
このように検定時のエンストはするたびに減点されてしまうので、ものすごく勿体無いです。
発進は、バイクに乗る上ではかなり初歩的な技術になるので、エンストしない発進を身につけましょう!
特に坂道でのエンストが多いので、坂道発進が苦手な方はこちらの記事をご覧ください。
まとめ
以上が発進・エンストしないためのコツになります。
発進はバイクに乗る上で、必ず行わなければならない動作の1つです。
教習所を卒業し、街中でバイクを走らせるようになると、エンストすることもなくなると思うのですが、やはり教習中に慣れるのは難しいです。
1度エンストしてしまうと、焦って何度もエンストを繰り返してしまう方も多いのですが、「教習は練習」です。
時間がかかっても良いので、焦らず手順をしっかり思い出し、動作が雑にならないように気をつけて、確実でスムーズな発進をできるようになりましょう!
バイクの坂道発進でエンストしないコツとは?
坂道発進が苦手な方へ。
よくエンストしてしまう。
発進時に下がってしまう。
坂道発進のやり方がよく分からない。
といった、技能教習の課題である「坂道発進」についての、コツ・注意点などを元教習所の先生が解説します!
坂道発進のルール
発進時に「少し」後ろに下がると減点、「大きく」後ろに下がってしまうと検定中止(一発アウト)です。
タイヤが1周するほど下がってしまうと、一発アウトになる可能性が高いです。
発進時にエンストすると1回につき5点の減点、連続で4回以上エンストしてしまうと一発アウトです。
また、坂道の頂上付近と勾配の急な下り坂は「徐行」する義務があります。
坂道の上り下りはゆっくり通過しましょう。
ちなみに上り下りを徐行以上の速度で通過すると、合計40点の減点になるので一発アウトになります。
坂道発進の手順
では坂道発進の模範的な手順をみてきましょう。
1.坂道の途中で一旦停止
坂道での停止は、後輪ブレーキで行いましょう。
前輪ブレーキで停止しても減点されることはないのですが、坂道発進ではアクセルを使用するので、右手をフリーの状態にするために停止時は後輪ブレーキを使うようにしましょう。
2.ギアを1速にする
1速以上のギアで発進しようとすると、エンストするリスクが高いので、必ず1速になっていることを確認しましょう。
3.アクセルを回す
坂道での発進は平らな道での発進よりもパワーが必要になるので、回転数は高めの4000~6000回転まで上げておきましょう。
4.半クラッチをつなぐ
回転数を一定に保つことができたら、半クラッチをつなぎましょう。
5.ブレーキを離す
ブレーキをかけっぱなしの状態では、当然バイクは動かないので半クラッチをつないだら、ブレーキを離しましょう。
6.ゆっくり上って、ゆっくり下る
クラッチを緩めすぎると速度が上がりすぎるので、クラッチは動き出した所で維持しておきましょう。
下りになったらアクセルを戻し、クラッチを離しましょう。
クラッチを握ってしまうと「エンジンブレーキ」が効かないので余計に加速してしまいます。
また、クラッチを離しておかないと減点されることもあるので、注意しましょう。
以上が坂道発進の手順になります。
坂道発進は、手順通りにすれば必ず失敗することはありません。
エンストや後ろに下がってしまう方は、手順通りにできていない可能性が高いので、もう1度手順を見直しましょう!
エンストしやすい方へ
坂道発進でエンストしてしまう原因は主に
クラッチを離しすぎ
ブレーキをかけっぱなし
ギアが高い
の3つが挙げられます。
クラッチを離しすぎ
坂道発進では、半クラッチ以上にクラッチを離さないようにしましょう。
バイクは速度が出ていない状態でクラッチを離しすぎると、エンストしてしまいます。
坂道発進は徐行で行わないといけないので、発進時にクラッチを離し切っても大丈夫なほど速度が出ません。
なので半クラッチをつなぎ、バイクが動き出したところでクラッチは止めておきましょう。
ブレーキをかけっぱなし
半クラッチがつながったら、ブレーキは離しましょう。
当然ブレーキがかけっぱなしの状態になっていると、半クラッチをつないでもバイクは動きません。
半クラッチがつながっているのに気づかずに、ブレーキをかけっぱなしにしている方が多いです。
ブレーキをかけている状態でクラッチを離しすぎるとバイクはエンストするので、半クラッチがつながったら、徐々にブレーキを緩めるようにしましょう。
一気にブレーキを離してしまうと、急発進する恐れがあるので注意してください。
ギアが高い
坂道発進は1速で行いましょう。
手順通りにやっているのにエンストしてしまう場合は、ギアが1速以上になっている可能性が高いです。
どのギアでも発進することはできるのですが、1速が一番エンストのリスクが低いです。
検定時に4回以上エンストして検定中止になってしまう方は、ギアが1速になっていないことが多いので、1度エンストしたらギアが1速になっているか確認するクセをつけておきましょう。
以上がエンストしないためのコツになります。
手順通りに坂道発進を行なっていても、よくエンストしてしまう方は3つのうち、どれかをしてしまっている可能性が高いので気をつけましょう!
下がってしまう方へ
半クラッチがつながっていないのに、ブレーキを離して下がってしまう方が多いです。
坂道発進では半クラッチをつないでも、ブレーキをかけているのでバイクが動きません。
なので、いまいち半クラッチがどこでつながっているのか分からないと思います。
それを判断するのは、「バイクの音」です。
バイクは半クラッチがつながると、回転数が勝手に下がります。
回転数が下がると、バイクの音も下がってくるので、音が下がったところがそのバイクの半クラッチがつながった所です。
しっかりバイクの音を聞き、音が下がってからブレーキを離すようにしましょう。
たまに少し下がってから発進する方がいるのですが、検定時に下がってしまうと減点対象になるので、1cmも下がらずに発進できるようにしましょう!
まとめ
坂道発進は他の課題よりも、練習できる時間が限られているので、手順を把握せずに苦手なまま検定まで進んでしまう方もいます。
実際に検定時に坂道で4回以上エンストしてしまい、検定中止になる方も多いです。
また、坂道でエンストしてしまうと、転倒するリスクが非常に高いので一発で発進できるようにしましょう。
スラローム・一本橋などとは違い、坂道発進に技術は特に必要ありません。
手順通りに行えば必ずエンストせずに発進することができるので、坂道発進をするときは焦らずに落ち着いて手順を思い出しましょう!
バイクの押しがけのやり方・コツ!誰でも出来ます!
押しがけの方法を知りたい方へ。
バイクのバッテリーが上がってしまって、エンジンがかけられないときはどうしたら良いのか分からない。
押しがけのやり方を知りたい。
押しがけをしたけど中々エンジンがかからないのでコツを知りたい。
といった「押しがけ」における疑問について元教習所の先生が解説します!
押しがけとは?
押しがけとはセルモーター・キックスタートを使わなくてもエンジンをかけられる方法です。
バイクに乗っていると、1度は体験するであろう
バッテリー上がり
バイクは基本的にバッテリーが上がってしまうと、セルでエンジンをかけることができません。
そうなると、バッテリーの充電・交換、もしくは「押しがけ」をする必要があります。
バッテリーの充電・交換はバイクの整備として難易度が高いわけでもないのですが、時間がないときや、出かけ先では難しいですよね。
そういうときに役に立つのがこの「押しがけ」という方法です。
しかし、あくまでも押しがけは応急処置にすぎませんので、バッテリーが上がったり故障した場合はすぐに交換・充電を行うようにしましょう!
押しがけの手順
では、押しがけの手順を解説していきます。
1.バイクのキーをオンにする
押しがけをする状況というのは、慌てている可能性が高いので初歩的なミスをしがちです。
当然キーがオンになっていないとエンジンはかからないので、確認しておきましょう!
また、キルスイッチがオンになっていないかもついでに確認。
2.ギアを1速に入れる
バイクには停止状態ではギアが上げられないものと、上げられるものがあります。
上げられないバイクは1速で、上げられるバイクは2速にしてから行いましょう。
3.クラッチを握ってバイクを押す
転けない程度に猛ダッシュしましょう。
速度が速い方がエンジンはかかりやすいので、ここでどれだけ頑張れるかがキモになります!
4.ある程度の速度がついたらギアを2速に上げる
これは1速でしか発進できないバイクのみ行います。
1速よりも2速の方がエンジンはかかりやすいので、バイクを押しながらギアを上げるのは中々難しいですが、できれば2速に上げましょう。
僕が実際に押しがけをするときは、右足のつま先でチェンジペダルを蹴り上げていました。
5.さらに速度がついたらクラッチを離す
勢いがついたらあとはクラッチを離すことでエンジンはかかります。
6.エンジンがかかったらすぐにクラッチを握る
エンジンがかかったのにクラッチを離しっぱなしにしていると、当然バイクは飛び出して行くので、すぐにクラッチを握りましょう。
以上が押しがけの手順になります。
1回やってもエンジンがかからない場合は、何度かこの手順を繰り返してみてください。
実際に行うときは周りの状況にも気をつけましょう。
手順通りに何回もやっているのにエンジンがかからない!
という方は以下のコツをどうぞ。
エンジンがかかりやすくなるコツ
コツは大まかに分けて
- 速度
- クラッチ
- アクセル
この3つが重要になっていきます。
速度
できるだけスピードをつけるようにしましょう。
平坦な道で行うよりも下り坂を利用すると、より楽にエンジンがかかりやすくなります。
また、人手がある場合は後ろから押してもらうのもアリです!
恐怖心を捨て、クラッチは一気に離すようにしましょう。
半クラッチでもエンジンはかかるのですが、半クラッチを狙うよりはクラッチを全て離し切った方が確実にエンジンはかかります。
アクセル
エンジンがかかりそうになってから、アクセルを回すようにしましょう。
アクセルを回しながらクラッチを離す方法が主流なのですが、逆にエンジンがかかりにくくなる場合があります。
なので、アクセルを回しながらクラッチを回す方法でエンジンがかからないときは、アクセルを回さずにクラッチを離すという方法でも試してみましょう。
そして、エンジンがかかる前兆があればアクセルを回して、回転数が下がらないようにしてください。
まとめ
教習所で働いていたときに、卒業後わざわざ教習所まで出向いてやり方を教えて欲しいという方が数名いたので、記事にしてみました。
僕が学生時代に乗っていたバイクも物凄くエンジンのかかりが悪いバイクだったので、苦労した記憶があります。
今のような寒い時期はバッテリーが上がっていなくても、エンジンがかかりにくい時があります。
人気車種であるバリオス・ホーネット・バンディットなどの4気筒のバイクは、他のバイクに比べてエンジンがかかりにくい傾向にあるので、押しがけを習得しておくことをオススメします!
クランクのコツを教習所の先生が伝授します!【バイク】
クランクが苦手な方へ。
クランクでバランスを崩して足をついてしまう。
速度調節・バランスの取り方がよく分からない。
といった、二輪教習の課題である「クランク」でよくある、疑問や不安点について元教習所の先生が解説します!
クランクのルール
クランクはスラローム・一本橋と違い、規定のタイムはありません。
しかし、検定中にパイロンに接触・転倒・脱輪してしまうと検定中止(一発アウト)になります。
バランスを崩して足をついてしまった場合は、1回につき5点の減点です。
クランクのコツ
まずはクランクでバランスを崩さないためのコツを解説していきます。
大まかに分けるとバランスを崩す原因は
速度調節
曲がり方
の2つがあります。
では1つめの「速度調節」の仕方からみていきましょう。
速度調節の仕方
速度を落としすぎないように気をつけましょう。
よくある勘違いなのですが、クランクは一定の速度で走行する必要はありません。
必要に応じて加速・減速を繰り返して走行していきます。
具体的には、曲がり始めはゆっくり・曲がり終わりは速く通過できるようにしましょう。
曲がり始めに速度が速すぎると、大回りしてしまうので曲がりきれずに外側のパイロンに当たってしまうので、曲がり始めの速度はゆっくり。
曲がり終わりが遅すぎると、バイクが傾きすぎてバランスを崩してしまうので、速度を上げます。
この速度調節は、主に「クラッチ」を使って行います。
速度を上げたい時は半クラッチを繋ぎ、速度を下げたい時はクラッチを握ってください。
クラッチを使わずに、アクセルだけで速度調節をすると回しすぎて吹っ飛んでいく方や、思い通りに回せずに転ける方が多いのでオススメできません。
また、前輪ブレーキで減速しようとすると、ブレーキが効きすぎて転倒する方が多いのでやめておきましょう。
さらに慣れてきた方は、クラッチと合わせてアクセルも使えるようになると、より安定性が増します。
半クラッチだけでは思ってたよりも加速できずに、バランスを崩してしまうこともあるので、アクセルを回しながらの半クラッチがオススメです。
ただしアクセルが回っている分、クラッチの操作を慎重に行わないと急加速してしまう可能性があるので注意しましょう。
では次に「曲がり方」の仕方をみていきましょう。
曲がり方
バイクを傾けないように、ハンドルで曲がりましょう。
曲がる練習なのでスラローム同様、バイクを傾けないといけないと思っている方が多いのですが、クランクはバイクを傾けずに走行します。
バイクは低速の状態で傾けると当然、転倒してしまいます。
なので、クランクにおいては極力バイクを傾けないように、ハンドルで曲がるようにしましょう。
しかし、ハンドルで曲がる際、気をつけなければならないことがあります。
それはハンドルを一気に切らないことです。
必要以上にハンドルを切ってしまうと、ハンドルを元の向きに戻すのに時間がかかってしまい、内側のパイロンに接触する可能性が高くなるので、ハンドルは徐々に切るようにしましょう。
これで転倒することはまずなくなると思います。
しかし検定ではバランスを崩さなくてもパイロンに当たってしまうと一発アウトになってしまうので、次はパイロンに当たらないコツを解説していきます。
パイロンに当たらないコツ
「内輪差」に注意しましょう。
内輪差とは、前輪よりも後輪は内側を通るというタイヤがついている乗り物全てに生じる特性です。
この内輪差を計算しながら走行しないと、バイクの後部が曲がり角の内側のパイロンによく当たります。
よって、パイロンから1番離れた場所を走行するのがベストなのですが、これが意外にも難しいのです。
パイロンに当たらないように意識すると、目線がパイロンの方に向くと思うのですが、バイクは基本的に目線が向いている方向に進むものなので、無意識のうちに当たりたくないパイロンに寄って行ってしまうのです。
なので、目線は曲がり終わった先や、自分が通りたい場所に向けるようにしましょう。
- 速度調節はクラッチを使う
- 前輪ブレーキは絶対に使わない
- 極力バイクは傾けない
- 目線を上げる
以上がクランクのコツでした。
最初はとにかくバランスを崩さないことを重点的に練習してください。
そして、自分が走行しやすい速度を見つけ、その速度ではどこを通ればパイロンに当たらずに走行できるのかを探っていきましょう!
検定中に注意すべきこと
検定中はとにかくパイロンに当たらない・転倒しないように気をつけましょう。
クランクで転倒してしまう方がたまにいるのですが、滅茶苦茶もったいないです。
足をついてしまうと一発アウトになると勘違いしている方が多いのですが、5点減点されるだけですので、バランスを崩しかけたらすぐに足をつきましょう。
また、ルールで速度が決められているわけではないので、ゆっくり曲がるのが苦手な方はある程度の速度を保ったまま走行するのもアリです。
まとめ
慣れればそんなに難しい内容ではないのですが、教習中にあまりミスをしないような方が検定中にミスをすることが多い課題です。
スラローム・一本橋と違いタイムもなくあまり面白みもな課題ですが、たまにのミスが検定中に出てしまわないように、1回1回を確実に通過できるよう練習していきましょう。
バイクの一本橋ができない方へ、コツを教えます!
一本橋が苦手な方へ。
一本橋でよく脱輪してしまう、タイムが出せない。
バランスの取り方がよく分からない。
といった、二輪教習の課題である「一本橋」についてのコツ・注意点などを元教習所の先生が解説します!
一本橋のルール
一本橋はタイムが決まっており、中型二輪は7秒以上・大型二輪は10秒以上かけて通過しなくてはいけません。
タイムよりも早く通過してしまった場合は1秒につき5点の減点です。
また、検定中に脱輪・足つきなど通過できなかった場合は検定中止(一発アウト)になります。
一本橋のコツ
一本橋で脱輪してしまう、タイムが出せない主な原因は
・バランスの取り方が間違っている
・速度調節の仕方が間違っている
大まかに分けると、この2つになります。
ではまず「バランスの取り方」のコツから解説していきます。
バランスの取り方
なるべく上半身(頭・肩・腰)を動かさずにハンドル(腕)だけでバランスを取るようにしましょう。
理由については上半身が動くと、動いた方向に体重がかかりバイクが傾いてしまい、バランスを崩す原因になってしまうからです。
バイクが傾いた方向と逆側に上半身を持っていくことでバランスを取ることも可能なのですが、常にバイクがどちらかに傾いている不安定な状態になるので、脱輪するリスクが高くなってしまいます。
では、どのようにハンドルでバランスを取るのか。
バイクが右に傾いた時はハンドルを右に、左に傾いた時はハンドルを左に向けましょう。
逆じゃないの・・・?となった方もいると思います。
原理はよく小学生の時にやった、手のひらにホウキを乗せて落とさないようにバランスを取る遊びと同じです。
手元に棒状の物(ペンなど)がある方は実際に試してみてください。
ホウキが右に傾いたら手を右に、左に傾いたら手を左に移動させませんでしたか?
バイクも同様、傾いた方向にハンドルを向けることでバランスを取ることができます。
しかし、これもホウキと同じなのですが、バイクが傾いた方向に一気にハンドルを向けてしまうと、逆にバランスを崩す原因になってしまいます。
なので、バイクが元から傾かないように、大きく修正する必要のないようにするのがベストな方法です。
バイクが傾かないようにするためにはまず序盤で説明した通り、上半身を動かないようにします。
そして、ハンドルを動かし続けることです。
これも先ほど挙げたホウキの例と同じなのですが、手を一切動かさずにホウキを落とさない人はまずいませんよね。
当然、一本橋は低速で走行する練習なのでバイクは不安定な、常にどちらかに傾こうとしている状態です。
なので、常にバランスを取るためにもハンドルを動かし続ける必要があります。
イメージ的には、一本橋の幅30cmを目一杯使ってジグザグに走る感じです。
そうすることによってバランスが取れるのと、直線距離でゴールするよりも時間と距離が伸びるので、タイムを稼ぐことができます。
では次にバランスを崩さない「速度調節」のコツを解説していきます。
速度調節
一本橋は低速走行の練習なので、主にアクセルとクラッチを使って速度調節をします。
クラッチだけでも良いのですが、エンストするリスクを抑えるためにアクセルも使うのをオススメします。
速度を上げたい時はアクセルを回しながら半クラッチ、速度を落としたい時はアクセルを戻してクラッチを握る。
これを断続的に行って速度調節をします。
ブレーキに関しては、使うのであれば微調整の効く後輪ブレーキを使用し、前輪ブレーキはよく効くので思った以上に減速しすぎてバランスを崩す原因にもなるので、使わないようにしましょう。
そして速度に関してもう1つ気をつけなければならないのが、「乗り始め」の速度調節です。
一本橋の入口は坂道で、少し段差になっているので乗り越える時の速度が遅すぎると乗る前に脱輪をしてしまいます。
実際の検定でもタイムを計測し出す前に脱輪してしまう方が結構いました。
なので、乗り始めの速度は落としすぎず、完全にバイクが一本橋に乗ってから減速するようにしましょう。
- 上半身を動かさない
- ハンドルの動きを止めない
- 前輪のブレーキは使わない
- 入口の速度は落としすぎない
以上が一本橋をクリアするためのコツでした。
まずはタイムを気にせずに一本橋を渡りれるように、バランスの取り方の練習をメインでしましょう。
そして、上手くバランスが取れるようになったら速度を徐々に落としていき、タイムクリアを目指していきましょう!
検定中に注意すべきこと
検定中はタイムを上回っても加点されることは一切ないので、頑張りすぎないように、とにかく脱輪しないようにしましょう。
万が一検定でタイムを出せなくても1秒につき5点減点されるだけです。
検定時の作戦として、タイムは捨てて確実に渡り切れる速度で通過するのもアリです。
乗る前に深呼吸をし、体が固まりすぎないように脱力して挑みましょう!
まとめ
一本橋は二輪教習の中でも苦手とする方が多い課題です。
しかし、バランスが取れないのには必ず原因があり、その中でも多い原因が上半身のふらつきです。
教習の合間に一本橋をしている方を見てみましょう。
上手い人は上半身を動かさずにバランスを取っているはずです。
とにかく上半身が動かさず、ハンドルでバランスを取るという感覚を掴めるように練習していきましょう!
自転車で練習するのも1つの方法です。
バランスの取り方の要領は同じなので、バイクにも行かせると思います。
ただしバイクと同じくバランスを崩してしまうと最悪転倒してしまうので、広い敷地でできればプロテクターをつけて行いましょう!
バイクのスラロームが速くなるコツ、教えます!
スラロームのタイムがうまく出せない方へ。
※まず初めに、この記事での「スラロームを速く走るコツ」というのは「検定のタイムが出せるようになるコツ」と理解しておいてください。
スラロームのタイムが出せない、よくパイロンに当たってしまう。
速く走るためのコツを知りたい。
といった二輪教習の課題である、スラロームの疑問について元教習所の先生が解説します!
スラロームのルール
スラロームはタイムが決まっており、中型二輪は8秒以内・大型二輪は7秒以内に通過しなくてはいけません。
タイムを過ぎてしまった場合は1秒につき5点の減点。
また、検定中にパイロンに接触・転倒・足つき・停止など、通過できなかった場合は検定中止(一発アウト)になります。
速く走るためのコツ
基本的には2つのことができていればタイムは出せます。
車体を傾ける
速度を上げる
この記事を見てる多くの方が、この2つをうまくできずに困っているのではないでしょうか。
では、1つ目の「車体を傾ける」について詳しく解説していきます。
大前提として、スラロームは車体が傾いてないと速く走れません。
タイムを意識すると速度ばかりを求めてしまい、結果パイロンに接触するリスクが高くなります。
なのでまずは、速度ではなく車体を傾けられるようになりましょう。
「車体を傾ける方法」
どうすればうまく車体を傾けられるのか。
「膝をしっかり閉めて、膝でタンクを押す」
右に傾けたいときは、左膝でタンクを右側に押す、左に傾けたいときは、右膝でタンクを左側に押すというイメージです!
スラローム中に先生がよく「膝閉めて!」という指導をしてくると思うのですが、それは上記の理由があるからですね。
膝が開いていると、当然膝でタンクを押すことができないのでスラローム中は膝が開かないようにいわゆる「ニーグリップ」を意識しましょう!
では次に「速度を上げる方法」について詳しく解説していきます。
車体を上手く傾けられるようになれば、あとは速度を上げるのみです!
しかしスラローム中にアクセルの回し方をミスするとパイロンに接触、最悪吹っ飛んでいくことになってしまいます・・・。
スラロームにおけるアクセルの使い方を覚えましょう。
「速度を上げる方法」
これについては注意点が2つあります。
まずは、1つ目はアクセルを回す量。
「一瞬・少しだけ」にしておきましょう。
少し難しい話になるのですが、車体が傾いている状態というのは言い換えるとバランスを崩しているのと同じ状態です。このバランスを崩した車体を起き上がらせるには速度を上げて遠心力を与えてやるのが一番手っ取り早い方法になります。
そのため、スラローム中は次の切り返しを素早く行うために、アクセルを回して車体を起こすようにします。
ただアクセルを回す量が多かったり、長すぎると当然速度が上がりすぎて次のパイロンを避けきれなくなってしまいますね。
なのでアクセルは「一瞬・少しだけ」回すようにしましょう。
ブーン!ではなくブンッ! めちゃくちゃ抽象的に書きましたが音のイメージはこんな感じで覚えておきましょう!
そしてもう1つがアクセルを回すタイミングです。
「車体の向きが変わったらアクセルを回す」
アクセルを回すタイミングが早すぎると、次のパイロンに向かって加速してしまうので接触してしまいます。逆に遅すぎると膨らんでしまい、次の切り返しが間に合わなくなります。
細かいタイミングに関しては車体の傾き・速度によって場所が若干変わってくるので、ココ!という指定はできません。
なので、アクセルを回してパイロンに当たってしまう方はタイミングを遅らせ、膨らみすぎて次の切り返しが間に合わなくなる方はタイミングを早める。といった調節をしていき、自分にあったタイミングを見つけられるようにしましょう。
以上の「車体を傾ける・速度を上げる」ことができればスラロームのタイムはほぼ確実に出せます。
まずは車体の傾きに重点をおいて練習し、余裕が出てきたら速度を徐々に上げていきましょう。
検定中に注意すべきこと
教習中は、タイムが出せるように頑張って練習していただきたいのですが、検定中は
「頑張らないでください」
いくら規定のタイムより速く通過することができても加点されることは一切ありません。
そして、タイムが出なくても1秒につき5点減点されるだけなので、そこまで大きい失点にはなりません。
なので、教習が2段階の半ば・後半まで進んでいる方は、タイムを気にせずパイロンに接触しないライン・速度を探る練習にシフトチェンジしていきましょう!
スラロームが怖い方へ
最後にスラロームが怖い方へ知っておいてほしいことがあります。
それは「スラロームで車体を傾けすぎて転倒することは99.9%ない」ということです。
転倒が怖くて思うように車体を傾けられないという方もいると思いますが、パイロンとパイロンの短い距離の中で、教習生が乗っているCB400もしくはNC750を転倒するまで傾けることはほぼ不可能です!
スラロームで転倒する原因は「速度が遅すぎてバランスを崩す・前輪ブレーキをかける・パイロンを踏んで滑る」これくらいです。
先生レベル(上手い人で3秒台)の傾け方をしても転倒することはありませんので、思い切って車体を傾けていきましょう!
以上が二輪教習の課題であるスラロームについてのコツ・注意点でした。
やはり苦手な方が多いスラロームですが、最低限この記事に書いてあることをしてもらえればタイムは出せるはずです。
怖がらずに思いっきりバイクを傾けましょう!
学科試験の合格率を上げるための勉強方法とは?
学科試験をこれから受験される方へ。
学科試験の勉強法が分からない。
ぶっちゃけ簡単?難しい?
学科試験の難易度は?
「合格率」いわゆる確率の観点から見ると、学科試験は難しいです・・・。
僕が教習所で働いていたときの合格率でいうと50%もあれば良い方でした。
噂で聞いたことがある方もいるかもしれないですが、学科試験の難易度は受ける都道府県によって変わります。
合格率が低いので有名なのは愛知県です。やはり事故が多い県の学科試験は難しくなる傾向にあります。
と、これから学科試験を受ける方に不安要素しか与えてない記事になってますね(笑)
しかし、冒頭で書いた通りあくまでも「確率的には難しい」だけです。
高校・大学の受験では他の受験生と点数を競う形になると思うのですが、運転免許の学科試験は誰とも競いません。
自分が合格点数(90点以上)を取れれば合格することができます。
当然勉強しなければ受かりませんし、普通に勉強すれば受かるレベルです。
ではどのように勉強をすれば良いのか・・・。
勉強方法はコレ!
問題を暗記する
これが一番の近道だと思います。
実は僕、学科試験に2回落ちています\(^o^)/
流石に3回目はお金もかかるし、時間もかかるし嫌だなと思い「1日だけ」勉強し、合格することができました。
そのときの勉強法が「問題を暗記する」というやり方です。
先生になってから暗記は理に適った方法だと気づいたのですが、その理由については
「学科試験はひっかけ問題がいっぱい出てくるから」です。
いくら教科書の内容を覚えていても、ひっかけ問題に一切引っかからずに正解するのは相当難しいです。
例えば、「夜間の運転は危険なので気を付けて運転しなければならない」という問題
正解はバツ。
・・・は? となったと思います。
夜間にかかわらず、日中も気を付けなければならないという理由から上記の問題ではバツになります。
こんな問題、いくら教科書の内容を真面目に勉強してても解けないですよね。
なので、よく出る問題を片っ端から覚えた方が合格率は格段に上がるというわけです。
教習所のホームページで模擬試験を受けられるシステムがある方はそれを。
ない方は書店などで問題集を購入しとりあえず問題を解きまくりましょう!
また先生に「出やすいひっかけ問題を教えてくれ」と質問してみるのもアリ。
試験中に気を付けること
「イラスト問題を落とすと大ダメージ」
ラスト5問はイラスト問題になるのですが、1つのイラストに対して3つの問題があります。
そのうち1つでも回答を間違えると2点のマイナスになります。
イラスト問題の難易度はそこまで高くないので、落ち着いて回答しましょう。
「焦らず、ゆっくり問題を解くこと」
学科試験は制限時間50分、問題数95問。
やはり制限時間があると焦って問題を流し読みしてしまいがちなのですが、50分で95問は余裕で時間が余ります。
早く終わらせて残り時間を見直しに使うというのは個人的にはオススメしません!
何故なら問題を深読みしすぎて全てがひっかけ問題に見えてきます・・・。考えすぎて分からなくなるという\(^o^)/
なので見直しをしなくて良いように、1つ1つの問題をじっくり考えて解いていきましょう!
やはり学科試験に合格するには勉強するしかありません。
試験を受けるのも無料ではないので僕のように無駄にお金を払う人が少しでも減ることを願っています・・・(笑)